この記事でわかること
「ジャスミー 上場廃止」で検索すると、実はタイミングの異なる2つのニュースが混ざって出てきます。1つは2025年に話題になったバイナンスの「上場廃止投票」、もう1つは2026年9月14日に実際に実施された韓国の取引所Upbit・Bithumbでの取り扱い終了です。この記事では、直近で実際に何が起きたのか、バイナンスの投票とは何が違うのか、そして日本でジャスミーを保有している方・これから購入を検討している方が今知っておくべきことを整理して解説します。
2026年9月14日、韓国の取引所2社がジャスミーの取り扱いを終了
韓国最大手の暗号資産取引所であるUpbitと、同じく大手のBithumbは、2026年9月14日午後3時(韓国時間)をもって、ジャスミー(JASMY)を含む3銘柄(JASMY・STORJ・TT)の取引を終了しました。出金については2026年10月14日まで対応するとされています。
Upbitはこれに先立つ2026年7月31日、ジャスミーを「警告資産」に指定していました。その後、2026年8月10日から14日までレビュー期間が設けられましたが、指摘された問題が改善されなかったとして、今回の上場廃止決定に至っています。
Upbitが挙げた主な理由は、次の2点です。
1つ目は、重大な影響を与える可能性のある事項について、発行体(ジャスミー側)の情報開示が不十分だったこと。2つ目は、事業の実態・持続可能性・実質的な進捗に関する懸念です。なお、STORJについては運営元のStorj Labsが米国で連邦破産法11章の適用を申請したことが直接の理由とされており、TTについてもトークンの発行・流通計画に関する懸念が指摘されるなど、3銘柄それぞれで廃止理由は異なります。ジャスミー側からこの決定に対する公式な反論・声明は、今のところ報じられていません。
「ジャスミー 上場廃止」でよく話題になるバイナンスの投票とは別の話です
ジャスミーの上場廃止というと、2025年3月から4月にかけて話題になった、世界最大手の取引所バイナンスによる「コミュニティ上場廃止投票」を思い浮かべる方も多いかもしれません。実際、私自身も今回の記事を調べる中で、検索結果の多くが2025年当時のバイナンス関連のニュースだったことに気づきました。
この投票は、バイナンスがBNBを一定数保有する認証ユーザーを対象に実施したもので、1回目(2025年3月)では22銘柄、2回目(2025年4月)ではさらに追加の銘柄が「上場廃止候補」として投票にかけられました。2回目の投票結果では、FTTが最多得票(11.1%)となり、ジャスミーはZECと同率で2位グループ(8.6%)に入っています。
ただし、バイナンスは「投票結果は参考情報であり、最終的な上場廃止の判断は投票結果のみに基づくものではない」と明言しており、正式な審査プロセスを経て判断するとしています。実際、2026年9月時点でもジャスミーはバイナンスで通常どおり取引されており、バイナンスでの上場廃止が正式に決定した事実は確認できませんでした(最新の取引状況は変わる可能性があるため、必ずバイナンスの公式サイトでご確認ください)。
つまり、「ジャスミー 上場廃止」というキーワードで検索すると、①まだ確定していないバイナンスの投票の話と、②実際に2026年9月14日付けで実施されたUpbit・Bithumbでの上場廃止、という時期も内容も異なる2つの情報が混在した状態になっています。この記事では、直近で確定した②の情報を中心にお伝えします。
日本の投資家・保有者への影響
今回上場廃止となったUpbit・Bithumbは、いずれも韓国の取引所です。当ブログで比較している国内大手のコインチェック・ビットバンク・ビットフライヤー・GMOコインは、いずれももともとジャスミーの取り扱いがありません。2026年9月時点で、国内でジャスミーを取り扱っている取引所はBitTrade(ビットトレード)とBITPointの2社にとどまります。
そのため、今回のUpbit・Bithumbでの上場廃止が、国内大手取引所の利用者に直接影響することはありません。一方で、Upbit・Bithumbで実際にジャスミーを保有している方は、2026年10月14日までに出金または売却の対応が必要になりますので、該当する方は早めに取引所の案内を確認しておくことをおすすめします。
なお、当ブログの比較対象4取引所における暗号資産の上場廃止・取扱終了の動きについては、GMOコインが2026年9月にSAND・CHZ・FILの取扱いを終了するなど、国内でも同様の動きが相次いでいます。詳しくは暗号資産の上場廃止が止まらない理由と、対象銘柄を持っていたら今すぐやるべきことで解説していますので、あわせてご覧ください。国内取引所ごとの取扱銘柄数を比較したい方は、仮想通貨取引所の取扱銘柄数を4社比較もあわせてご確認ください。
ジャスミー(JASMY)とはどんな暗号資産?
ジャスミーは、2016年4月に設立された日本のジャスミー株式会社(代表取締役社長:佐藤一雅氏)が手がけるIoT向けプラットフォーム事業に関連して発行されている暗号資産です。「データの民主化」を掲げ、個人が自分のデータを自分で管理・所有できる仕組みづくりを目指しており、セキュリティソリューション「Jasmy Secure PC」の提供や、パナソニック アドバンストテクノロジーとのGPU分散レンダリング分野での連携なども行っています。JASMYコインはイーサリアムのブロックチェーンを基盤としたERC20規格のトークンです。
日本発のプロジェクトということもあり、国内の個人投資家の間で早くから知名度が高く、一時期は取引量・保有者数ともに人気の高い銘柄の一つでした。
「怪しい」「詐欺」と言われることがある理由
ラッコキーワードなどで関連語を調べると、「ジャスミーコイン 詐欺」「ジャスミーコイン 怪しい」といった検索も一定数存在します。この背景には、ジャスミーの名前をかたった投資勧誘・なりすましトラブルが実際に起きていることがあります。ジャスミー株式会社自身も公式サイト上で「Jasmyを名乗る勧誘についてのご注意」「暗号資産の購入に関する勧誘のご注意」を掲載しており、同社を名乗る不審な勧誘には注意するよう呼びかけています。
今回Upbitが指摘した「情報開示の不十分さ」「事業実態への懸念」も、こうした「怪しさ」を感じる声と無関係ではないかもしれません。ただし、これはあくまで一取引所の判断であり、ジャスミー株式会社そのものが違法な行為を行っていると確定した話ではない点は誤解のないようにしたいところです。投資を検討する際は、うわさやSNSの断片的な情報だけで判断せず、公式サイトや取引所の一次情報を必ず確認することをおすすめします。
今後の見通しと今すぐ確認すべきこと
Upbit・Bithumbでジャスミーを保有している方は、2026年10月14日という出金期限をまず確認してください。それ以降は出金対応が終了する可能性があるため、早めの行動をおすすめします。
バイナンスでの投票の行方についても、今後正式な審査結果が発表される可能性があるため、保有している方は公式サイトでの継続的な確認をおすすめします。いずれの取引所についても、今回のような「情報開示」「事業実態」に関する懸念が指摘された銘柄は、今後も同様の対応が取られる可能性がある点は、投資判断の材料として頭に入れておくとよいでしょう。
なお、この記事は特定の暗号資産への投資を推奨するものではなく、公表されている情報をもとに現状を整理したものです。投資の最終判断はご自身の責任で、必ず各取引所・発行体の最新の公式情報をご確認のうえ行ってください。
まとめ
ジャスミー(JASMY)は、2026年9月14日に韓国のUpbit・Bithumbで取り扱いが終了しました。これは2025年に話題になったバイナンスのコミュニティ投票とは別の、実際に確定した上場廃止です。国内のコインチェック・ビットバンク・ビットフライヤー・GMOコインはもともとジャスミーを取り扱っていないため直接の影響はありませんが、Upbit・Bithumbで保有している方は10月14日までの出金対応が必要です。「上場廃止」という同じ言葉でも、時期や取引所によって状況が大きく異なりますので、情報を確認する際は必ず日付と対象取引所をあわせてチェックするようにしましょう。
よくある質問
Q. ジャスミーはもう買えなくなるのですか?
A. いいえ、今回上場廃止となったのは韓国のUpbit・Bithumbのみです。2026年9月時点で、バイナンスをはじめとする海外の主要取引所や、国内のBitTrade・BITPointでは引き続き取引可能です。ただし、今後の状況が変わる可能性もあるため、各取引所の最新情報を確認してください。
Q. コインチェックやビットバンクなど国内大手取引所でジャスミーは買えますか?
A. 2026年9月時点で、コインチェック・ビットバンク・ビットフライヤー・GMOコインのいずれもジャスミーの取り扱いはありません。国内で購入したい場合は、取り扱いのあるBitTrade・BITPointをご検討ください。
Q. Upbit・Bithumbで今ジャスミーを持っていますが、どうすればいいですか?
A. 2026年10月14日までは出金対応が可能とされています。期限を過ぎると出金できなくなる可能性があるため、早めに各取引所の案内を確認し、出金または売却の手続きを進めることをおすすめします。