暗号資産の確定申告で一番大変なのが、損益計算です。私も複数の取引所を使っているので、取引履歴を集めて計算するだけでひと苦労でした。
そこで頼りになるのが、暗号資産の損益計算ツール「クリプタクト(Cryptact)」です。この記事では、クリプタクトの使い方を、アカウント登録から取引履歴の取り込み、損益の確認、確定申告用データのダウンロードまで、公式ヘルプの手順に沿ってわかりやすく解説します。
2026年10月5日には、同じ損益計算サービスの「Gtax(ジータックス)」がクリプタクトに統合される予定です。Gtaxを使っていた方も、これを機にクリプタクトの操作に慣れておくと安心です。
クリプタクトとは?
クリプタクトは、株式会社pafinが運営する暗号資産の損益計算サービスです。取引所の取引履歴を取り込むだけで、確定申告に必要な損益を自動で計算してくれます。
- 対応している暗号資産は3万種類以上(公式の料金ページでは33,849種類と記載)
- 国内・海外の取引所に自動対応
- DeFi・NFTの取引も自動で識別
- 対応していない取引は「カスタムファイル」で手動追加できる
クリプタクトとGtaxの統合のニュースや、損益計算ツールの選び方については、こちらの記事で詳しく解説しています。
▶ クリプタクトとGtaxが統合!暗号資産の確定申告ツールはどう選ぶ?
クリプタクトの料金プラン
クリプタクトの料金は、1年間の取引件数で決まります。2026年9月時点の公式料金ページの内容は次のとおりです(税込)。
| プラン | 年額 | 年間取引件数の上限 |
|---|---|---|
| Free(フリー) | 0円 | 100,000件(ただし50件を超えると損益の計算結果は表示されない) |
| Basic(ベーシック) | 6,600円 | 300件 |
| Prime(プライム) | 22,000円 | 2,000件 |
| Pro(プロ) | 38,500円〜 | 10,000件/50,000件/無制限から選択 |
ポイントは、年間の取引が50件以内なら無料プランのままで損益の計算結果まで確認できることです。積立を毎日している方などは、すぐに50件を超えるので有料プランが必要になります。
おすすめの使い方は、まず無料プランで登録して取引履歴を取り込み、自分の年間取引件数を確認してから有料プランを選ぶ方法です。有料プランは1年ごとの自動更新で、決済後の返金はできない点には注意しましょう。
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Cryptact
クリプタクトの使い方【全10ステップ】
ここからは、公式ヘルプの「クリプタクト使い方ガイド」に沿って、実際の手順を見ていきます。なお、クリプタクトはパソコンでの利用が推奨されています。取引所からダウンロードするファイルはzip形式やパスワード付きのものが多く、スマホやタブレットでは正しく扱えないことがあるためです。
手順1. 無料アカウントを登録する
公式サイトの「無料アカウント登録」から、メールアドレスとパスワードで登録します。届いた確認メールのリンクをクリックすれば登録完了です。
手順2. すべての取引履歴を準備する
ここが一番大事なポイントです。暗号資産の損益計算には、何年度の計算をするかに関係なく、過去すべての取引履歴が必要です。例えば2026年分の申告でも、2022年に買ったビットコインを売ったなら、2022年の購入履歴がないと正しく計算できません。
取引履歴の準備方法は、主に次の4つです。
- 取引所のサイトから取引履歴ファイル(CSVなど)をダウンロードする
- 取引所のAPIキーを発行して連携する
- ウォレットアドレスを連携する(DeFi・NFTを使っている方向け)
- 対応していない取引は、自分でカスタムファイルを作る
なお、自分の口座どうしの送金(入出金)履歴は、損益には影響しないので原則不要です(送金手数料を除く)。
手順3. 計算方法を選ぶ
初めてログインすると、「個人」か「法人」かを選ぶ画面が表示されます。「個人」を選ぶと総平均法、「法人」を選ぶと移動平均法で計算されます。
総平均法とは、1年間に買った暗号資産の平均価格を使って損益を計算する方法です。移動平均法は、買うたびに平均取得単価を計算し直す方法です。個人の方は、基本的にそのまま「個人」を選べば大丈夫です。
手順4. 計算の始め方を選ぶ
- 最初から計算を始める:過去すべての取引履歴をアップロードする方法
- 過去の計算結果を引き継いで計算する:前年度末の保有枚数と平均取得単価を入力して始める方法
他社のツールから乗り換える方は「過去の計算結果を引き継いで計算する」を選びます。「最初から」を選んだ場合は、画面の案内に沿って手順を進められる「アシスタント」機能が使えるので、初めての方でも迷いにくいです。
手順5. 取引履歴をアップロードする
手順2で準備した取引履歴ファイルをアップロードするか、API連携で取り込みます。コインチェックやビットバンクなど国内の主要な取引所は自動対応しているので、ファイルをそのままアップロードすれば大丈夫です。
複数の取引所を使っている場合は、すべての取引所の履歴をアップロードしましょう。私が比較記事でご紹介している取引所の違いは、こちらの記事も参考にしてください。
手順6. 「未分類取引」を解消する
情報が足りずにクリプタクトが処理できなかった取引は、「未分類取引」として警告が表示されます。未分類取引は計算から除外されるため、そのままだと損益が実際と合いません。取引一覧で未分類取引がないか確認し、あれば取引の種類を選ぶなどして解消しましょう。DeFiを使っている方は「要識別」の取引も同じように解消します。
手順7. コインの種類と枚数が合っているか確認する
サマリー画面の「通貨別」で、クリプタクト上の保有枚数と、実際に持っているコインの枚数が一致しているか確認します。一致していなければ、どこかの取引履歴が足りていないサインです。差が出ているコインを中心に、アップロード漏れがないか確認しましょう。
手順8. 実現損益を確認する
サマリー画面の「年別」で、年度ごとの保有枚数と実現損益(実際に売ったり交換したりして確定した損益)を確認します。確定申告で使うのはこの年度ごとの損益です。
手順9. データを確定する
帳簿設定から、過去年度のデータを「確定」させておきましょう。確定しておくと、後から古い年度の取引を追加しても、すでに申告した年度の計算結果が変わってしまう心配がなくなります。
手順10. 計算結果をダウンロードする
最後に、アシスタント画面や取引一覧画面の右上のダウンロードアイコンから、計算結果をファイルでダウンロードします。公式ヘルプによると、暗号資産は雑所得の申告になるため、基本的には確定申告に添付書類は不要とされています。念のため、ダウンロードしたファイルは手元に保管しておきましょう。
クリプタクトを使うときの注意点
- 取引履歴は早めに集めておく:取引所によっては、ダウンロードできる期間に制限があったり、サービス終了で取得できなくなったりすることがあります
- 未分類取引を放置しない:残っていると損益がずれます
- 計算結果の最終判断は自分で:ツールはあくまで計算の補助です。判断に迷う取引は税務署や税理士に相談しましょう
Gtaxユーザーはどうなる?
クリプタクトとGtaxの統合は、2026年10月5日に予定されています。公式発表では、Gtaxの利用者はログイン情報を含む今の利用環境のまま、クリプタクトへ移行できるとされており、損益計算の結果や取引データも引き継がれる予定です。
確定申告の本番(2月〜3月)が近づくと、どのツールも問い合わせが増えます。年内のうちに操作画面に慣れておくのがおすすめです。
よくある質問
Q. 無料プランだけで確定申告できますか?
A. 年間の取引件数が50件以内なら、無料プランでも損益の計算結果を確認できます。50件を超える場合は、有料プランが必要です。
Q. スマホだけで使えますか?
A. 公式ではパソコンの利用が推奨されており、タブレットやスマホでの動作保証はされていません。
Q. 暗号資産の税金はいくらかかりますか?
A. 暗号資産の利益は現状、雑所得として総合課税の対象です。所得によっては住民税と合わせて最大約55%になります。税制見直しの動きについてはこちらの記事で解説しています。
▶ 暗号資産はNISAで買える?対象外の理由と2028年からの税制改正を解説
まとめ
クリプタクトの使い方のポイントをおさらいします。
- まずは無料アカウントを登録し、パソコンで操作する
- 過去すべての取引履歴をそろえてアップロードする
- 未分類取引を解消し、保有枚数が合っているか確認する
- 年度ごとの実現損益を確認し、データを確定・ダウンロードする
年間50件までの取引なら無料で損益の計算結果まで見られるので、まずは登録して、自分の取引件数を確認するところから始めてみてください。
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