暗号資産担保ローンとは?ビットコインを売らずに現金を借りる仕組み・金利・リスクを解説

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「ビットコインは長く持っていたい。でも、まとまった現金が必要になった」──そんなときに選択肢になるのが暗号資産担保ローンです。持っているビットコインやイーサリアムを売らずに「担保」として預け、そのかわりに日本円を借りられる仕組みです。

この記事では、暗号資産担保ローンの仕組み、売却との違い、金利や担保の考え方、そして必ず知っておきたいリスクを、初心者の方にもわかるように解説します。国内のサービス例として、大和証券グループのFintertech(フィンターテック)が提供する「デジタルアセット担保ローン」の条件も紹介します。

なお、借入れには返済の義務があり、相場次第では担保が処分されるリスクもあります。この記事は特定の行動をすすめるものではないので、仕組みとリスクを理解したうえで慎重に判断してください。

暗号資産担保ローンとは?

暗号資産担保ローンとは、保有している暗号資産を貸し手に担保として預け、その評価額の一定割合までお金(日本円)を借りられるローンです。株式や投資信託を担保にお金を借りる「証券担保ローン」の暗号資産版と考えるとイメージしやすいと思います。

返済が終われば、預けていた暗号資産はそのまま手元に戻ってきます。つまり、暗号資産を手放さずに、現金だけを用意できるのが最大の特徴です。

売却ではなく「借りる」メリット

① 値上がりのチャンスを手放さずに済む

ビットコインを売ってしまうと、その後に価格が上がっても利益は得られません。担保ローンなら暗号資産を持ち続けたままなので、将来の値上がりに期待を残せます。

② 売却したときの税金が発生しない

暗号資産を売って利益が出ると、その利益は原則として雑所得となり、所得が大きいほど税率も高くなります(最大で住民税と合わせて約55%)。担保に差し入れるだけなら売却にはあたらないと考えられるため、売却益に対する税金はその時点では発生しません。Fintertechも、担保として差し入れていても「引き続き保有していることになると考えられる」とFAQで説明しています。ただし、税務の扱いは個別の状況によって変わることがあるので、気になる方は税理士や税務署に確認してください。

→ 仮想通貨の利益が20万円以下でも住民税の申告は必要?会社員が気をつけたいポイント

③ 資金使途が比較的自由

サービスによりますが、事業資金・生活資金など、使い道が原則自由とされているものが多いです。

仕組みを数字でイメージする

担保ローンを理解するうえで大切なのが「担保掛目(たんぽかけめ)」と「担保率」です。

  • 担保掛目:担保の評価額のうち、何%まで借りられるかの割合。掛目50%なら、1,000万円分の暗号資産で最大500万円まで借りられる
  • 担保率:借りている金額に対して、担保の評価額がどれくらいあるかの割合(担保評価額 ÷ 借入額)

たとえば、1,000万円分のビットコインを担保に、掛目50%で500万円を借りたとします。このときの担保率は200%です。

ビットコインの評価額担保率(借入500万円)状態のイメージ
1,000万円(借入時)200%余裕がある
750万円(25%下落)150%注意が必要
600万円(40%下落)120%担保が処分される可能性

ビットコインは1年で半値近くまで下がることもある値動きの大きい資産です。40%程度の下落は珍しいことではないという前提で、借入額は余裕をもって決めることが大切です。

国内のサービス例:Fintertechの「デジタルアセット担保ローン」

国内で暗号資産担保ローンを提供している代表的なサービスが、Fintertech株式会社の「デジタルアセット担保ローン」です。Fintertechは大和証券グループ本社とクレディセゾンの合弁会社で、2025年10月からは大和証券の全国の本支店でもこのローンの紹介が始まっています。

公式サイトに掲載されている主な条件は次のとおりです(2026年10月時点)。

項目内容
担保にできる暗号資産ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)
担保掛目BTC・ETHともに50%
借入額原則500万円以上、最大5億円
金利実質年率4.0%〜8.0%(借入額が多いほど低い金利)
契約期間1年(更新が可能)
返済方法元利一括返済(期中の全額返済も可能)
担保の預け方Fintertechが指定するアドレスに暗号資産を送る
対象個人(不動産購入目的を除く。総量規制の対象)・法人・個人事業者。不動産購入向けのプランもあり

担保の評価額が借入額に対して150%・140%・120%の水準に達すると、担保の追加を検討するよう自動メールで連絡が来る仕組みです。さらに下がった場合は、担保の暗号資産の全部または一部が処分(売却)されることがあります。

借入額は原則500万円以上なので、まとまった額のビットコインやイーサリアムを長期保有している方向けのサービスと言えます。最新の条件や審査については、必ず公式サイトで確認してください。

▼デジタルアセット担保ローンの公式サイトはこちら
デジタルアセット担保ローン(ビットコイン/ETH)

暗号資産担保ローンのリスクと注意点

価格が下がると担保が処分される

一番大きなリスクです。担保率が一定水準を下回ると、追加の担保を入れるか一部を返済しないと、担保の暗号資産が売却されてしまいます。急落の場面で売られると、安値で手放すことになり、その時点で売却益や損失が確定します。

金利がかかる

当然ですが、借りたお金には利息がつきます。たとえば500万円を年率6%で1年借りると、利息は約30万円です。ビットコインがその間に値上がりしなければ、利息の分だけ損をすることになります。

返済期日に一括で返す必要がある

元利一括返済の場合、毎月の返済はありませんが、期日にはまとめて返済する必要があります。返済資金のあてがない状態で借りるのは危険です。

個人は総量規制の対象になる

個人向けのローンは総量規制の対象で、原則として年収の3分の1を超える借入れはできません。

担保の暗号資産は手元から離れる

担保として預けている間は、その暗号資産を自分で売ったり送ったりはできません。預け先の信頼性や管理体制も確認しておきましょう。暗号資産の管理方法については、こちらの記事も参考になると思います。

→ ハードウェアウォレットとは?コインチェック・ビットバンクの暗号資産を自分で守る方法をわかりやすく解説

ほかの「暗号資産を活かす方法」との違い

手持ちの暗号資産を活かす方法は、担保ローン以外にもあります。目的に合わせて選ぶのが大切です。

  • レンディング(貸暗号資産):暗号資産を取引所などに貸して、利息(暗号資産)を受け取る。現金は手に入らない
  • 担保ローン:暗号資産を担保にして、日本円を借りる。利息を払う側になる
  • 売却:確実に現金化できるが、値上がりのチャンスを手放し、利益には税金がかかる

→ 仮想通貨のレンディングを4社比較!コインチェック・ビットバンク・ビットフライヤー・GMOコインの違いは?

また、取引所の中で暗号資産を証拠金(担保)として使うレバレッジ取引とも、性質がまったく違います。担保ローンは「投資額を増やす」ためではなく「暗号資産を持ったまま現金を用意する」ための手段だと考えるとわかりやすいと思います。

まとめ:借りる前に「どこまで下がったら危ないか」を計算しておく

  • 暗号資産担保ローンは、ビットコインなどを売らずに担保として預け、日本円を借りる仕組み
  • 売却益の税金を発生させずに現金を用意でき、値上がりのチャンスも残せる
  • 一方で、価格が下がると担保が処分されるリスクがあり、金利もかかる
  • 国内ではFintertechの「デジタルアセット担保ローン」(BTC・ETH、掛目50%、金利年4.0〜8.0%、原則500万円以上)がある

私自身、暗号資産は「なくなっても生活に困らないお金」で持つのが基本だと考えています。担保ローンを使うなら、借入額を掛目の上限ギリギリにせず、40〜50%の下落にも耐えられる余裕を持たせること、そして返済の計画を先に立てておくことが何より大切です。そのうえで、売らずに資金を用意したい方は、まずは公式サイトで条件を確認してみてください。

▼デジタルアセット担保ローンの公式サイトはこちら
デジタルアセット担保ローン(ビットコイン/ETH)

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